最近買って読んだ本です。書いてあることがすべて正しいとは思いませんが、痛みで悩んでいる方には必読の書かもしれません。

現役の麻酔科の女医が書いた本ですが、日頃私たち整体に携わる者が感じることがたくさん書いてあります。

麻酔科だから本当のことが書けるのでしょう。整形外科医なら思っていても売り上げを考えれば書けないでしょうね。

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たとえば、ロキソニンやボルタレンなどの非ステロイド系抗炎症薬は炎症性の急性痛には効果があるが、腰痛神経痛などの慢性痛には効果がない。

鎮痛効果は多少あっても痛みの原因を改善するものではないということ。長期服用は胃腸障害のみならず、腎臓をも傷めるそうです。

薬剤性腎疾患の8人に一人は非ステロイド系抗炎症剤の長期服用が原因らしい。

シップ剤も適量異常を長期間使うと腎障害になる可能性があるそうです。


腰痛治療ガイドライン2012によると、腰痛患者のうちでMRIで原因が特定できるのは2割だそうです。

このことは医師の間では常識らしい。(その特定できた2割も怪しいものですが)

それなのに病院ではMRIを撮りたがります。

1億円以上するMRIの減価償却のためには検査を多くするしかないからです。

 

面白かったのはグルコサミンの話。

グルコサミンやコンドロイチンをいくら飲んでも関節軟骨の再生は絶対にないと言い切っています。

そのたとえが面白い。

「グルコサミンやコンドロイチンを飲むことは、薄くなった髪の毛を増やそうと思って髪の毛を食べるようなものです」(爆)

たしかにそうですね。

医者の認識がそうだとしたら、テレビであれだけグルコサミンやコンドロイチンの宣伝がまかり通っている現実はどう考えたらいいのでしょうか?

誇大広告を通り越した詐欺だと思います。


心と痛みの関係について書いてあるのも、日本の医療の進化ととらえることができると思います。

「怒り」は痛みを増幅させると書かれています。

「怒り」は交感神経を緊張させ筋肉血管は収縮し血流が悪くなるので痛みを増幅させます。

それ以外にも、「怒り」が脳の誤作動を増幅させる働きもあるように思います。

当院でも、椎間板ヘルニアの男性が整体施術後10の痛みが3ぐらいに減って喜んで家に帰り、奥様と喧嘩したとたんに痛みが10に戻ってしまったという例があります。

痛みと怒りはみっせつな関係にありますが、巷の整形外科では教えてくれないことです。


また、痛みと心の関係では、前向きな気持ちが改善を促す反面、後ろ向きな気持ちは改善のブレーキになるというようなことが書かれていますが同意です。

当院でも10の痛みが施術により3か4になったとき、

Aさんは「ありがとうございます。ずいぶん楽になりました」とおっしゃいます。

Bさんは「まだ痛いです」とおっしゃいます。

AさんとBさん、どちらが早く治られるかは明白です。


この著者はペインクリニックを「最後の砦」と胸を張っておられますが、それはどうでしょうか?

整形外科医に言わせれば「最後の砦は手術だ!」と言うでしょうし、ペインクリニックで痛みが改善しなかった方が当院にも数多く来院されます。

最後の砦がどこであろうが、大事なことは患者さんが自らの意志でどこを最後の砦と決めるかだと思います。

そのためには正しい事実に基づいた情報を知ることが必要です。

病院では教えてくれないこともあります。マスコミはスポンサーに都合の悪い事実は絶対に報道しません。

たまにはこういう正直な医師の書いた本を読むことも必要だと思います。

ただし、この人も医師だけあって民間療法は否定しておられます。

そういう面は狭量ですから、割り引いて読むことをおすすめします。

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